2021.12.05

近畿大学 高岡選手 ~関西の誇りを胸に~

来たる12月6日(月)より、国立代々木競技場第二体育館他にて

第73回全日本大学バスケットボール選手権大会が開幕します。


2年ぶりの有観客開催となる今大会、

各地区の注目校にコラムを執筆してもらいました。


誠に僭越ながら自己紹介させていただきます。

近畿大学経営学部4年ならびに体育会バスケットボール部所属の高岡圭汰朗と申します。よろしくお願い致します。

本学バスケットボール部では、主将という形にてチームをまとめています。本コラム執筆にあたって、自らの近大バスケットボールライフを振り返り、同時にバスケットボール人生を振り返ってみたいと思います。インカレに向けての想いも伝えることができたらと思います。

拙い文章ではございますが、最後までお付き合いいただけると幸いです。


私がバスケットボールを始めたのは小学4年生になる少し前です。学校で配られた勧誘のプリントを見て、そして友達に誘われて体験に行ったのがきっかけです。そこからバスケットボールというスポーツに入り込みました。初めての試合は何もできなかったことを覚えています。そんなこんなで今年でバスケットボールを始めて13年になりました。


 私は高校時代に大学でバスケットを続けることは考えていましたが、どこの大学に行きたいということはあまり考えていませんでした。高校3年生の進路を決めるときに進学先を考え始めましたが、関東の大学に行くには実力が足りませんでした。関西で一人暮らしや寮に入る選択は家庭の経済状況的にできなかったので、私の地元である大阪で大学を探すしかありませんでした。そこで近畿大学に行くことを決めました。私の出身校は尽誠学園です。近畿大学には多くの卒業生が進学していて関西でもトップの大学なので、レベルの高い環境でバスケットボールができ、文武両道でバスケットにも、学業にも精を出すことができると思い、近畿大学でバスケットボールをすることを決めました。


 大学に入学してからはなかなか試合には出れずにいました。先輩方はとても上手な方達で近畿大学のバスケットボールをよく理解してプレーされていました。私はそれについて行くので精一杯でした。近畿大学はセットプレーを中心としたプレースタイルです。セットプレーを覚えるのに必死でしたが試合ではそのセットプレーの応用も必要となってくるので、それができなければ試合には出させてもらえないと感じました。だから私はまず1年生としての仕事であったり、声を出すことなど誰でもできることをしっかりと行うことで主将や監督に自分をアピールしました。そうすることで、試合には出る機会は少なかったですが、多くの試合のメンバーに入ることができました。そして1年生の時には関西3冠を達成して、インカレにも出場してすごく良い経験をさせていただきました。


 2年生になると昨年度よりは出場時間は増えましたが、まだまだ自分自身では納得していませんでした。しかし先輩方は自分よりも上手なので、試合に出られないのも理解していました。少ないプレー時間でどれだけ結果を残すことができるかがすごく重要で1回のミスで交代させられる時もありましたが、関西リーグ戦では怪我人が多かったことでいつもより出場時間が増え、試合に出ることによって自信を持てるようになりました。


 3年生になり上級生として下級生に教えなければいけなかったり、チームの主として行動していかないといけなかったりと、よりチームのことを考えなければいけなくなりました。自分自身のやることも増えて、試合への出場時間も増えていくと思いもっと頑張らないといけないと思っていましたが、新型コロナウィルス感染症の影響で緊急事態宣言が発令され、バスケットボールができない状況になってしまいました。約3ヶ月もの間チーム練習はもちろん、自主練習も体育館が使えず、6月中旬から練習を再開することができましたが、大会がなくなりリーグ戦、インカレも開催されるかわからない状態で練習のモチベーションの保ち方がわからず、ただ練習する日々が続いていました。関西リーグ戦が1巡で行われることが決まり、私たちは優勝を目指して練習しました。リーグ戦は無観客で実施され、会場入りができるのは選手のみでした。私たちは順調に勝ち進んで行きましたが、私はリーグ戦が半分ほど終わるタイミングで試合中に足首を骨折してしまい、残りの試合に出場できませんでした。チームは優勝しインカレに出場できることになりましたが、私個人は悔しさが残る大会となりました。ですがまずは気持ちを切り替えて怪我を治し、インカレに向けて頑張りました。インカレでは、2年連続関東の大学相手に敗戦し、2回戦敗退が続いておりましたが、昨年は2回戦で関東の大学を破り、準々決勝で敗れはしたものの順位決定戦でも2度関東の大学に勝利して5位と言う素晴らしい結果に終わりました。


 4年生になり、昨年の記録を超えるために自分は主将として何をしなければいけないのかすごく悩みました。昨年と同じように緊急事態宣言で練習ができなくなることもあり、チームをまとめることがなかなかできませんでした。昨年開催されなかった関西選手権が開催されると決まり、まずはその大会に向けて練習に取り組んで行きました。新型コロナウィルス感染症の影響で練習期間があまりないまま大会が始まりすごく不安でしたが、結果としては自分たちのペースを崩すことなく優勝することができました。優勝したことは自信になりましたが、私はやはり不安が残っていました。私は主将として本当にまとめることができているのか、どうすればもっと良い方向に持っていけるのかを考えることが多くなり、自問自答を繰り返しましたが答えは出ませんでした。


 そんな中、関西リーグ戦が開催されました。コロナウィルスの影響で例年よりは試合数が減る形で試合は行われ、無観客で実施、会場入りできるのは選手のみでしたが、リーグ戦が開催されることに感謝し戦いました。そしてありがたいことに、FASTBREAKS合同会社様によるLIVE配信が行われ、会場に来れない選手や保護者なども試合が観戦できる環境を作っていただきました。そして、毎週のリーグ戦の運営、検温・消毒等の新型コロナウイルス対策を入念に行ってくださった関西学連の方々の力があったからこそのリーグ戦であると実感しました。


 結果は準優勝でインカレ出場が決定しました。振り返ると普段の練習から全員のモチベーションを上げなければいけなかったし、できることはもっとたくさんありました。だからインカレまでの期間で少しでも強いチームにすることができるように考え、行動しなければいけません。


 昨年はインカレ5位ととても良い結果を残しました。関東の大学に関西の大学が勝負できるということを証明しました。あとは昨年の結果を超えるだけです。学生最後の試合であるインカレ。昨年と同じではダメだということは、わかっています。リーグ戦が終わり、インカレまで1ヶ月という期間の中で、今まで以上に選手同士で話し合い、そして監督とも意見を双方出し合って練習を行っていかなければなりません。リーグ戦で優勝できなかったのは、私たちが弱かったからです。だからインカレまでに強くなれるように、全員でチームの目標であるインカレベスト4という目標に向かって日々練習に励んでいます。


 長々とまとまりのない文章となってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。


 昨年と同じく今年も新型コロナウイルスの影響で普段通りの生活ができていない状況ではありますが、この状況に対応し、感染症にも注意しながら残り1ヵ月練習に励み、インカレにて十分な力を発揮できるよう練習に励んでいきたいです。


 そして、ここまでバスケットボールを続けてこられたのも親の支えや私に携わってくださった方々の支えがあったからこそです。多くの方々に恩返しができるように近畿大学を勝たせられるように主将としてチームを引っ張っていけるように頑張っていきます。


 今後とも、近畿大学の応援何卒よろしくお願いいたします。


近畿大学の初戦は

12月6日(月) 10時〜 @国立代々木競技場第二体育館

vs新潟医療福祉大学


主将高岡の意地とプライドでチームを牽引し、関西リーグからレベルアップした彼らの戦いに注目したい。

Writer
西尾 知夏(ニシオ チナツ)

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