2025.03.13

【李相佰盃強化合宿レポート#2】男子第1次強化合宿2日目

3月13日(木)、第48回李相佰盃 日・韓大学代表バスケットボール競技大会に向けた男子日本代表チームの第一次合宿は2日目を迎えた。


本日の練習は、前日に確認したオフボールの動きを振り返ることからスタート。映像を用いながら、自身のプレーを振り返りつつ、戦術理解を深める時間を設けた。コーチ陣は『ディフェンスを見て判断する』意識の重要性を強調。試合を想定した状況判断の精度を高めるための指導が行われた。


続く実戦形式のメニューでは、前日の確認を踏まえ、オフボールの動きや連携の精度を高めることに重点を置いて進行。時間の経過とともに、選手たちは課題を修正しながらチーム全体としての改善と成長を見せた。一方で、要所でディフェンスの声が途切れ、守備の連携が崩れる場面も散見された。この点に対し、コーチ陣は「最後まで声を出し続けること」を指導。チームの一体感を高め、試合の流れを作るための意識改革が求められている。




韓国代表チームへの対応について


歴史ある李相佰盃を前に、網野友雄HC(白鷗大学)は、韓国代表の特徴について、「パスがよく回るチームであり、ビッグマンの選手も3Pシュートを積極的に打ってくる。しかし、1対1の場面で完全に崩されるかというとそうではなく、十分に対応できる部分もある」と分析。その上で、「日本もチームとしてシュートを打てるような形を作っていくことが重要だ」と、チーム戦術の方向性を示した。





選手たちの意識と課題


今回メンバーに選出されている坂本康成選手(SG/194cm/筑波大学)は、昨年のWUBS(World University Basketball Series)での経験を振り返り、「海外のチームは個人技で攻めてくるが、日本はチームプレーで勝負できている。細かい技術の部分では優位に立っている」と語る。また、本日の練習で課題として挙げられたコミュニケーションについても言及し、「一つでもミスを減らすために、特にコミュニケーションミスはなくせるよう、自分から発信していきたい」とチーム全体の意思疎通を徹底する意向を示す。



また、1年生ながらにWUBSや先日の関東大学バスケットボール連盟での台湾遠征など、豊富な世界への経験を持つ佐藤友選手(F/189cm/東海大学)は、海外チームとの対戦について「WUBSで高麗大学と対戦した際、フィニッシュに持ち込もうとしてもことごとくブロックされた経験がある。また、台湾遠征で対戦したNCCUの留学生は体も強く、ブロックの打点も高かったため、フィニッシュに工夫が必要だった」と語る。


さらに、合宿2日目を終えた成長について、「コールプレーを落とし込んだばかりで、最初は噛み合わない部分もあったが、午前の確認を経て5on5では精度が上がり、チームとしても個人としても手応えを感じることができた」と、短期間での適応力の高さを実感している。




選手たちは確実に成長を重ね、日本らしいチームプレーの完成度を高めている。韓国戦に向け、さらなる連携強化と個々のスキルアップを図りながら、選考は進んでいく。

Writer
佐藤 望月(サトウ ミヅキ)

おすすめのコラム・動画