コラム・動画
東京医療保健大学 木村選手 「SUPER HERO MIND」
来たる12月6日(月)より、国立代々木競技場第二体育館他にて
第73回全日本大学バスケットボール選手権大会が開幕します。
2年ぶりの有観客開催となる今大会、
各地区の注目校にコラムを執筆してもらいました。
はじめまして。
東京医療保健大学女子バスケットボール部12番主将の木村亜美です。
今回、このような機会をいただき、とても嬉しく思います。
東京医療保健大学での4年間を振り返ってみると、とても濃い毎日を過ごしたと感じています。東京医療保健大学でしか学べないことをたくさん学び経験をして、プレイヤーとしてだけではなく、人として成長することができました。
これから、私が学んだことを皆さんに、お伝えできればと思います。
入部したばかりの頃は、毎日リーダーシップをとってチームを引っ張っている先輩方の背中を必死で追いかけていました。特に、2019年にインカレ3連覇に導いた先輩方は、1年生から主力で活躍し、私にとっては憧れの存在でした。偉大な先輩を見ながら、私も試合に出て活躍したい、試合に出るために自分の仕事をやらなきゃという思いが強くありました。しかし、下級生の私は、試合に出る機会も少なく、なかなか納得いくプレーも出来ず、自分のプレーに自信を持つことができませんでした。
私は、3年生になり、チームの主力として試合に出ることができるようにはなったのですが、自分の武器である3Pシュートが入ってもホッとするだけで、「次は入るのだろうか?次も決めなければ」という気持ちが強く、思うようにプレーすることができず、相変わらず自信を持つことができませんでした。当時はそんなMINDだったため、リーグ戦前半にとうとうスタートを外されてしまいました。
スタートで試合に出ることに価値を見出していた私は、ますます自信を無くしてしまっていました。
そんな、自信を持てない私が変われたのは、「SUPER HERO MIND」というMIND SETを学んだことでした。「SUPER HERO MIND」は、恩塚コーチのプレゼンテーションからの学びです。恩塚コーチは、毎日の練習前ミーティングで様々な学びの話を共有してくださいます。
「SUPER HERO MIND」もその1つで、成功したから自信が持てるのではなく、自信を持っているから上手くいくという考え方です。
この「SUPER HERO MIND」を持つことで、自分がスタートかどうかどうかよりも、メンバーチェンジでコートに立ったときに、「仲間を助ける!」「任せて!」という気持ちで、どんな状況でも自信を持ってできるようになりました。そして、義務感のように「やらなきゃ」と思っていたバスケットボールが、自分のなりたい姿や理想を思い描き想像するとワクワクし、とても楽しくバスケットボールと向き合うことができました。その結果、義務感でプレーしていたときにはできなかった、思い通りのプレーが楽しみながらできたのです。
時には不安になることもありますが、「ワクワクとは、未来に起こることに対して嬉しい期待や不安のこと」をいいます。不安がなかったら、ワクワクではないのです。私は、不安というワードを聞くとネガティブなものと捉えていました。しかし、自分の捉え方次第でいいものに変えることができるのです。この考えを持つことで、私は他人の目を気にして「失敗するのが怖い、失敗したら怒られてしまう」と思い込んで、チャレンジすることを恐れていましたが、不安というものは怖いものではないし、なりたい自分や理想を思い描き、「私イケてる!」という「SUPER HERO MIND」の考え方で、私とっての逆境を、「よしやるぞ!」という心でチャレンジすることができ、自信をもって現在もコートの上でプレーすることが出来ています。
写真提供者:佐藤 昌志
ここで、私の乗り越えるべき山は終わったと思った方もいらっしゃると思いますが、さらなる壁が立ちはだかります。
インカレ4連覇を経て、私は新チームのキャプテンとなりました。プレー面で、チームを引っ張っていくことは、自信をもって出来ていました。しかし、ミニバス・中学・高校でキャプテンをやっていたにもかかわらず、自分の意見をチームのみんなに伝えることが苦手で人の目を気にする私は、チームがよくなることよりも、自分の意見を否定されて傷つかないよう、自分を守ることを優先してしまい、リーダーシップをとることに自信を無くしてしまいました。
「私イケてる!」というMINDで向き合うことができていたら、簡単に乗り越えることができていたと思います。ですが、私は自信がないという思い込みやプレッシャーで良いMIND SETを忘れてしまい、自分を見失ってしまいました。
そんな時、恩塚コーチから、東京医療保健大学が主催で行うイベントでMIND SETのプレゼンテーションを行ってみないかという提案をいただきました。
最初は、自信がなくできるのかと思いましたが、今の自分を変えたい・チームに貢献したいという思いから、「やってみよう!」と、人前で話すことが苦手で引っ込み思案な私にとって想像もできない、人生で最大のチャレンジを決意しました。
MIND SETのプレゼンテーションを終えると、聞いてくださった方々やチームメイトから「よかったよ!」という言葉をかけてもらいました。自分の考えを相手にどう伝えればプレゼントになるのかという難しさなどがありましたが、やり終えた後は達成感を感じ、話すことが苦ではなくなっていました。人前で話すことを克服でき、成長することができたのです。「やってみよう」というポジティブな考え方でこの挑戦をして、良かったと心から思うことができました。
逃げてしまうのではなく、チームと向き合い、自分の意見が否定されるかもという「不安」や「怖い」というネガティブな感情になるのではなく、挑戦を楽しみ、すべての経験を「勉強になった」と受け止め、今の自分は、成長し続けています。
写真提供者:佐藤 昌志
大学最後の一年のチームのコンセプトは「GROWTH MIND PRESENTER」です。「GROWTH MIND PRESENTER」とは、成功よりも成長することを大切に考える GROWTH MIND と、人に喜びを与えることを目指す利他的な PRESNTER の2つの要素から作られた言葉です。
私は、PRESENTERとして、チームの仲間に常にポジティブな言葉をかけ続け、いつでも与えるエネルギーで相手に活力をプレゼントすることや、相手の方が気持ちよくなるような振る舞いを心掛けています。プレーでは、私のプレーや東京医療保健大学のバスケットボールを見て応援してくださる方々に、活力と勇気を与え、「私もやってみよう!」と思うようなプレゼントをコートで表現したいと思います。
この仲間と戦う最後のインカレでは、チーム全員が、皆様にこのプレゼントを与えられるような大きなビジョンを持っています。
そして、この挑戦にワクワクし、GROWTH MIND PRESENTER として、5連覇を果たしたいと思っています。
写真提供者:佐藤 昌志
東京医療保健大学の初戦は
12月6日((月)) 17時〜 @大田区総合体育館Aコート
vs北翔大学
5連覇を掲げ、ワンチームで戦い抜く彼女たちの戦いに注目したい。